【回答】技術士第一次試験_専門科目_金属部門_令和元年度_Ⅲ-9

分類:金属材料(フィックの第二法則)

問題:
静止系における一次元の非定常拡散現象を記述するフィックの第二法則を表す式として、最も適切なものはどれか。ただし、Cは濃度、tは時間、xは距離である。Dは拡散係数で、濃度によらず一定とする。
① δC/δx=D•δC/δt
② δC/δt=D•δC/δx
③ δC/δx=D•δ2C/δt2
④ δC/δt=D•δ2C/δx2
⑤ δ2C/δx2=D•δ2C/δt2

正解:4

解説:
 まず、フィックの第一法則は、拡散流束(J)は濃度勾配(δC/δx)に比例するという法則であり、「J=-D•δC/δx」で表される(Dは拡散係数)。
 次に、フィックの第二法則は、濃度の時間変化を表す法則であり、以下の通り導出される。
 δC/δt=-1/δx(Jx+δx-Jx)=-1/δx(Jx+δxJ’x-Jx)=-J’x=-δ/δx(-D(δC/δx))=D(δ2C/δx2)
 従って、「δC/δt=D•δ2C/δx2」となる。

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