第1章:はじめに
2026年7月から、米国の現地法人へ赴任することが決まりました。現地では、組織のマネジメントや技術開発の推進といった役割を担う予定です。
今回の赴任で仕事でしっかりと成果を出し、現地での生活を充実させるためには、実践的な語学力の構築が欠かせません。赴任までの約半年間、日々の業務と並行しながらどのように準備を進めていくか、その計画と現在の状況を整理しました。
私と同じように、海外赴任を控え、語学力に不安を抱えているビジネスパーソンの方々にとって、一つのケーススタディになれば幸いです。
学習環境:ECC Online Hyper Lessons(Efektaシステム)
学習の柱となるのは、会社からモニターレッスンとして割引価格で斡旋された、ECCが提供する「ECC Online Hyper Lessons」というプログラム。非常にタイミング良く、赴任辞令とほぼ同時期に斡旋紹介されました。
このプログラムは、世界100カ国以上で2,000万人以上の利用実績を持つ世界最大級のオンライン学習システム「Efekta(エフェクタ)」をベースにしているとのこと。
このシステムの特徴は、以下の3つの要素が統合されている点。
- 国際基準(CEFR)に基づいた16段階のレベル設定:初心者から上級者まで、自分の実力に合わせた段階的なステップアップが可能。
- 「自習 × プライベートレッスン」のサイクル:AIを活用した文章添削やスピーキング評価機能を備えた自習でインプットを行い、その成果をオンラインのプライベートレッスンで実践するという効率的な学習サイクル。
- 没入型の実践的なシミュレーション:バーチャルな会話体験で、実際のビジネスシーンを再現した環境で学習を進められる。職場でのコミュニケーションから高度なビジネススキル養成まで幅広くカバーしている。
また、24時間365日、PCだけでなくスマートフォンやタブレットのアプリからもアクセス可能という利便性の高さも、多忙な業務の合間でも継続しやすく、自分にとって大きなメリットだと考えています。
第2章:現状把握 学習開始時の状態(2026年1月)
まず、現在の自分の立ち位置を客観的に把握するため、学習開始時点の状態を整理しました。
1. TOEICスコアの推移
2019年と比較すると、この6年間で合計75点の低下。特にリスニングのスコアが顕著に低下しており、タイ駐在時の英語環境から離れたことによる影響が出ている。
| 受験時期 | 合計スコア | Listening | Reading | CEFR |
|---|---|---|---|---|
| 2019年10月 (タイ赴任帰国年) | 795 | 400 | 395 | B2相当 |
| 2025年11月 (北米赴任辞令前) | 720 | 345 | 375 | B1相当 |
| 差分 | -75 | -55 | -20 |
2. パート別正答率から見える「弱点」
さらに、2025年11月の結果をパート毎に分析すると、現在の課題がより明確になります。
- Listening:短い応答(Part 2: 96%)や写真描写(Part 1: 83%)は高いが、長い会話や説明文(Part 3, 4: 共に67%)で正答率を落としている。
- Reading:1つの文書(Part 7A: 86%)は読めているが、文法(Part 5: 67%)と複数の文書(Part 7B: 72%)に課題がある。
つまり、「短い情報の処理はできるが、長文や複雑な文脈を追う力が衰えている」 状態にあると言えそうです。
| Listening | 正答率 | Reading | 正答率 |
| Part1:写真描写問題 | 83% | Part5:短文穴埋め問題 | 67% |
| Part2:応答問題 | 96% | Part6:長文穴埋め問題 | 81% |
| Part3:会話問題 | 67% | Part7A:1つの文書 | 86% |
| Part4:説明文問題 | 67% | Part7B:複数の文書 | 72% |
3. ECC Online Hyper Lessonsレベル判定:「Speakingスコア21」が示す現実
さらに、ECC(Online Hyper Lessons)の初期レベル判定(2026年1月5日)の結果、Speakingにおいて大きな課題が浮き彫りになりました。
文法や語彙といった「知識」はあるものの、それを実際の「発話」に繋げる力が不足しているという、典型的な課題を再認識することになりました。この「知識と運用のギャップ」を埋めることが、今回の学習のメインテーマになります。
| 判定項目 | 結果 | 分析 |
| Grammar | 41点 | 基礎知識は中級(Level 8程度) |
| Vocabulary | 48点 | 語彙力も中級(Level 8程度) |
| Speaking | 21点 | 初級、アウトプット不足 |
| 総合判定 | レベル6(初級の上位) | CEFR:A2相当 |
第2章:目標設定
現状把握によって、知識(Grammar/Vocabulary)と運用能力(Speaking/Listening)の乖離が浮き彫りになりました。このギャップを埋め、赴任先で円滑なコミュニケーションを取れるようにするために、以下の二段構えで目標を設定しました。
1. 中間目標:過去の水準(TOEIC 795点相当)への回復
現在の私の総合判定は「レベル6」ですが、前述の通り文法や語彙のベースはほぼ維持されています。そのため、まずは発話訓練を集中して行い、2019年のタイ帰任時のTOEIC 795点に相当する「レベル10(CEFR B2の入り口レベル)」の運用能力まで一気に回復させることを目指します。
2. 最終目標:「レベル12」を目指す
赴任に向けた最終目標としてレベル12を目指します。TOEICスコアでは 900点レベルに相当しますが、単なるスコアアップではなく、このレベルを目指す明確な理由があります。
レベル12は、国際基準であるCEFR*の「B2(中上級)」の完成を意味します。そして、このB2の定義(専門分野の議論、流暢なコミュニケーション)が、まさに北米駐在における職務要件と一致しており、一言で言えば、レベル12は「海外拠点の部門責任者として、通訳を介さず専門的な議論を完遂できる(プロフェッショナルとして仕事をする)最低ライン」の英語力だと考えられるからです。
*CEFR:Common European Framework of Reference for Languages: Learning, teaching, assessment(外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠)
CEFR B2の定義:自分の専門分野の技術的な議論も含めて、抽象的な話題でも具体的な話題でも、複雑な文章の主要な内容を理解できる。母語話者とはお互いに緊張しないで普通にやり取りができるくらい流暢かつ自然である。幅広い話題について明確で詳細な文章を作ることができる。
3. 客観的指標(TOEIC 900点)への期待
また、日本国内や社内における評価指標として、TOEICスコアとの整合性も無視できません。レベル12修了は、TOEIC L&Rで900点前後の実力に相当します。これは、「技術士(金属部門)」という専門性に「TOEIC 900点相当(レベル12)」という語学力が加わることで、自分の市場価値がさらに高まるのでは?という期待もあります。
4. 目標のまとめ
| 期間 | 目標レベル | TOEIC | 備考 |
| 開始(26年1月) | レベル6で開始 | (720点) | Speaking/Listeningに課題あり |
| 中間(〜3月末) | レベル10 | 795点相当 | タイ帰任後レベルまで回復、B2の入り口に立つ |
| 最終(〜5月末) | レベル12 | 900点相当 | 目標達成(B2完成) |
| 直前(6月) | ー | ー | 最終調整 |
5. ECC Online Hyper LessonsのレベルとCEFRの相関
「ECC Online Hyper Lessons(=Efektaメソッド)」のレベルはCEFRと以下のように対応しています。
| レベル | CEFR相当 | 分類 | TOEIC L&R スコア目安 | 現状と目標 |
|---|---|---|---|---|
| 16 | C2 | Upper Advanced(最上級) | n/a | |
| 13〜15 | C1 | Advanced(上級) | 945〜990 | |
| 10〜12 | B2 | Upper Intermediate(中上級) | 785〜940 | 中間目標:10 最終目標:12 |
| 7〜9 | B1 | Intermediate(中級) | 550〜780 | |
| 4〜6 | A2 | Elementary(初級) | 225〜545 | 現状:6 |
| 1〜3 | A0/A1 | Begineer(初学者) | 120〜220 |
第3章:課題と方策
5月末までにレベル12を目指す目標は、1ヶ月に1レベル以上(1レベルあたり約3週間)の非常にタイトなスケジュールです。限られた時間で成果を出すために、以下の3つのアプローチを並行して進めようと考えています。
1. 方策①:ECC Online Hyper Lessonsによる実践訓練
学習の主軸は、ECCが提供する「ECC Online Hyper Lessons」。
- 狙い:Speaking/Listening能力の引き上げ。
- アクション:
- 隙間時間の活用:24時間365日受講可能なアプリの利点を活かし、昼休みや朝夜の5〜10分を「1レッスン」として積み上げる。
- アウトプット:自習でシチュエーションの「型」を学び、プライベートレッスンで学びを試すサイクルを回す。
2. 方策②:TOEIC公開テストによる定点観測
実践訓練と並行して、TOEIC L&R公開テストを定期的に受験する予定です。
- 狙い:回復(795点)と到達(900点)の可視化。
- アクション:
- 3月公開テスト受験:795点到達確認(レベル10完了の裏付け)
- 5月公開テスト受験:900点到達確認(レベル12完了の裏付け)
3. 方策③:HBR IdeaCast(高難易度素材)による「高地トレーニング」
通勤時間を利用して、ビジネスに関わる高度なリスニング素材に触れることで、現地での議論に必要な「聞く体力」と「論理構成力」を鍛えます。
- 狙い:ビジネスに関する語彙に触れる。ECCよりも難易度の高い素材で、スピードと論理構成に慣れる。
- アクション:Harvard Business Reviewの「HBR IdeaCast」をリスニング素材として活用。
4. 学習方法のまとめ
| ツール | 学習時間帯 | 役割 | 狙い |
|---|---|---|---|
| ECC Online Hyper Lessons | 昼休み、朝・夜 | Speaking/Listeningの引き上げ | 実践訓練 |
| TOEIC公開テスト | 週末 | 英語力の定点観測 | 回復(795点)と到達(900点)の可視化 |
| HBR IdeaCast | 通勤時間 | 「耳」と「論理」を鍛える | ビジネスの議論 |
第4章:おわりに
北米での仕事において実力を発揮して、現地の生活を楽しめるように、赴任までの期間、今の自分にできる限りの準びを進めていきたいと考えています。その過程での気づきや変化を、今後も記録していく予定です。

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